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Module 05 · UV Unwrap ◐ AI + 手直し

UV 展開

ローポリを「平らに開いて」きれいな 2D マップにし、テクスチャを正確に貼れるようにする。ここはベイク(06)とペイント(07)の共通土台——UV がきれいなら後がラク、UV が乱れていれば後は継ぎ目と伸びだらけ。

所要時間1〜3 時間
難易度◐ AI + 手直し
ツールBlender 4.5 LTS
成果物きれいに展開した UV
/ 01 · この工程でやること

3D を切り開いて 2D に平らに広げる

UV とは、3D 表面を 2D 画像の座標へ対応づけるマップのこと。これがないとテクスチャは歪み、ズレ、ぐちゃぐちゃに潰れる。この工程が後続の 2 ステップの下地になる:

モジュール 06 ベイク:ハイポリのディテールをローポリのテクスチャに「焼き付ける」際、UV で位置を決める。

モジュール 07 ペイント:すべての PBR テクスチャはこの UV マップ上に描く。

/ 02 · なぜ自分でやり直すのか

AI 付属の UV は、ほぼ使い物にならない

画像から 3D を生成するツールは UV を自動で付けてくれる——が、たいてい断片化していて編集できず、アイランドが飛び散り、密度もバラバラ。手描きテクスチャに使えば地獄だ。

幸い、あなたはモジュール 04 できれいなリトポのローポリを作ってある。このきれいなメッシュ上で UV を展開し直せば、速くてコントロールも効く。古い AI の UV はさっさと捨てて、ゼロからやり直そう。

/ 03 · 3 つの核心概念

この 3 つが分かれば、UV はもう怖くない

シーム Seam · どこで切るか

自分で手動マークする「切れ目の線」。どの辺に沿ってモデルを開いて平らにするかを Blender に伝える。シームの置き方が良ければ平らに開けて伸びも出ない。

アイランド Island · 開いた後の断片

シームに沿って開くと、各面の平面ひとつひとつが UV アイランドになる。アイランドは 0〜1 の UV マス内に収め、互いに重ねない(意図的に共有する場合を除く)。

テクセル密度 Texel Density · 各部の解像感

表面の単位あたりに何ピクセル割り当てるか。全身で密度を均一にしないと、鮮明な場所とボケる場所が出る。重要部位(顔・手)は多めに割り当ててよい。

/ 04 · シームをどこに置くか

シームは隠す、見えないように

シームはテクスチャ上に見える継ぎ目を残しかねない。原則:シームを減らそうと大きな伸びで無理をするくらいなら、何本か多めに切って平らに開くほうがいい——伸びは継ぎ目よりずっと目立つ。ただしシームの位置はしっかり隠すこと:

🧵 シームを隠す好位置

腕の内側、腕に沿って一本

脚の内側 / 後側、目立たない

後頭部の生え際の下、髪で隠れるところ

背中の正中線、左右対称かつ目立たない

脇の下、股など深い凹み

衣服の自然な縫い目(袖口、襟元、脇縫い)

装備と身体の境目

頭 / 胴 / 四肢の分割部

💡 現代の 3D ペイント(Substance など)はシームをまたいで直接描けるので、シームは昔ほど致命的ではない。ただしノーマルをベイクするときは、滲み防止のためシーム付近に十分なマージンを残すこと。

/ 05 · 工程を一つずつ

一本のシームから、整えた一枚の UV まで

5.1
シームをマーク Mark Seam

編集モードに入り、04 の「シームを隠す」原則で辺を選び、Ctrl E → Mark Seam。プランの立て方:

  • まずキャラを分割:頭、胴、腕、手、脚、足。それぞれ平らに開ける単位にする。
  • 筒状の部位(腕、脚):内側に沿ってまっすぐ一本切る。
  • パーツ(武器、ヘルメット)は個別にシームを付け、個別に展開する。
  • マークを間違えたら:辺を選んで Ctrl E → Clear Seam で解除。
5.2
展開 Unwrap 方法を選ぶ

全選択して U で展開メニューを開く。キャラはまず Minimum Stretch を使う:

展開方法 · どう選ぶ

Minimum Stretch — 第一候補 · SLIM アルゴリズム、面積+角度の歪みが最小 キャラの身体に最も安定

Angle Based — 定番のデフォルト、たいていはこれで十分

Conformal — 速いが歪みは大きめ、出番は少ない

Smart UV Project — 自動でシーム+展開 ハードサーフェス/小道具/急ぎに

💡💡 Live Unwrap(リアルタイム展開)をオンに:数点を P でピン留めして動かすと、残りが即座に再展開され、境界をまっすぐ整えたり流れを調整したりが快適。使い終わったらオフに戻すのを忘れずに(シーンに保存される)。
5.3
伸びをチェック 必須

展開したから展開できた、とは限らない。UV エディタで伸び表示オーバーレイ(Stretching)をオンにし、ヒートマップを見る:

  • Angle 角度の伸び:緑を超えたら調整すべき——シームを足すかアイランドをまっすぐにする。
  • Area 面積の伸び:色がだいたい均一ならよし、解像度が一定という意味。
  • ひどく赤い箇所は、その付近にシームを一本足して再展開する。
5.4
テクセル密度をそろえる 解像感を均一に

チェッカーテクスチャで確認:すべてのマスが同じ大きさに見える = 密度が均一。

  • Checker テクスチャを新規作成し、モデルの Base Color に一時的に貼って観察する。
  • 全アイランドを選択 → UV ▸ Average Islands Scale で一発で密度をそろえる。
  • その後、顔・手は拡大し(ピクセルを多めに)、重要でないアイランドは縮小してよい。
  • テクセル密度の概念:ピクセル / センチ。テクスチャ一式で一つの値に統一する。チーム作業では特に重要。
5.5
配置とパック Pack
  • 同じマテリアル(テクスチャアトラス)のアイランドは、同一の UV マスにパックする。
  • UV ▸ Pack Islands。マージン Margin を設定する(ベイク時の滲み防止。512 テクスチャなら 8〜16px 相当のマージンを残す)。
  • Blender 標準のパックはアイランドを矩形とみなして計算するため、凹形は利用率が低い。空間を目一杯詰めたいなら UVPackmaster / Zen UV アドオンを使う。
  • アイランドはなるべくまっすぐ(水平/垂直に整列)並べると、後で手描きしやすい。
5.6
使い回しと対称 空間節約テク
  • 対称/同一パーツは重ねる:左右の手、左右のブーツは同じ UV に重ねられ、空間が半分で済む(ただし左右でテクスチャを共有するので、左右非対称のディテールには注意)。
  • 球状パーツ(眼球)は Sphere Projection、筒状は Cylinder Projection を使うと、汎用展開よりきれいに整う。
  • UV 付きのローポリ一式を 05_uv にアーカイブする。
/ 06 · 肝心の規律

3 つの鉄則

① 伸びは大敵、シームは小悪。何本か多めに切ってシームをしっかり隠すほうが、大きな伸びを残すよりマシ——伸びは解像感を壊し、どう描いても汚い。

② テクセル密度は全身で一定。チェッカーのマスが同じ大きさであることが、UV 合格の絶対指標。重要部位は多めでもよいが、極端に大小させない。

③ この UV に後続の 2 ステップが乗る。ベイクもペイントもすべて UV の上に建つ。ここで手を抜けば、モジュール 06、07 で倍返しになる。

/ 07 · よくある失敗

これらの落とし穴は、テクスチャ工程で爆発する

AI 付属の断片 UV を流用 → 編集できず、テクスチャ描きで崩壊。
シームを恐れて切らない → 広範囲に伸び、チェッカーが細長く引き伸ばされる。
シームを目立つ正面に置く → テクスチャの継ぎ目が顔に直撃。
テクセル密度が大小バラバラ → 顔がボケてブーツだけ超鮮明、興ざめ。
パックでマージンを残さない → ベイク時にアイランド同士が滲んで混ざる。
チェッカーで確認せず通す → 伸びと密度の問題が全部テクスチャ工程に持ち越し。
別マテリアルを一枚の UV に混ぜる → テクスチャアトラスの管理が混乱。
/ 08 · この節の成果物

これらにチェックが付いて、はじめて合格

きれいなローポリ上で作り直した UV 一式AI 付属 UV は破棄
シームは目立たない場所、伸びは許容範囲内角度の伸びは緑を超えない
チェッカーで密度の均一性を検証顔/手は適度に拡大可
アイランドをきれいにパック、マージン十分同マテリアルは同 UV 空間
UV 付きローポリをアーカイブ済み→ 05_uv
/ 09 · 次のステップへ進む前の自己チェック

🐾 3 つの問い、全部クリアで通過

  1. チェッカーを貼って、全身のマスが同じ大きさで、引き伸ばされていない?
  2. シームはすべて目立たない場所に隠せた?(腕の内側/背中の正中線/生え際)
  3. アイランドは重ならず、マージンを残し、同マテリアルは同じ UV にパックした?

▸ 3 つ全部クリア → モジュール 06:テクスチャベイク(◐ AI + 手直し)へ。