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Module 07 · Texturing ◐ AI + 手作業

テクスチャ + マテリアル

キャラクターに最終的な色とマテリアルをまとう——金属は反射し、肌は柔らかく、布はマットに。AI で下地を敷き、あなたが手作業で物語を描き込み、完全な PBR テクスチャセットを仕上げる。キャラが視覚的なアイデンティティを手にする工程だ。

所要時間2〜4 時間
難易度◐ AI + 手作業
ツールSubstance · Meshy · ChatGPT
成果物PBR テクスチャ一式
/ 01 · この工程でやること

グレーのモデルから、血の通ったキャラへ

モジュール 05 + 06 を受けて:クリーンな UV と、ベイクした法線 / AO / 曲率 / ID が揃った——今度はそれを本物のマテリアルに変える。

テクスチャは単に「色を塗る」ことではない。現代のゲームは PBR(物理ベースレンダリング)を使う:面ごとに「何の素材か」を定義し、エンジンが物理法則に従ってライティングする。だから描くのは 1 枚の絵ではなく、色・金属かどうか・どのくらい粗いか・どこが光るかを個別に記述したテクスチャ群だ。

/ 02 · PBR 速習

5 枚のテクスチャが、すべてのマテリアルを決める

この 5 枚(メタリック / ラフネスワークフロー)が分かれば、マテリアルは怖くない:

Base Color 下地 — 純粋な面の色。陰影は含めない! 光はエンジンに任せる

Metallic 金属度 — 金属かどうか。基本は黒か白かの二択

Roughness 粗さ — ざらつく(白)か滑らか(黒)か。いちばん物語る channel

Normal 法線 — モジュール 06 から。表面の凹凸

Emissive 自己発光 — 自ら光る部分。目、ルーン、スクリーン

急所は 2 つ:① Base Color は必ず「フラット」に——陰影やハイライトを描き込むな。さもないとエンジンがライティングした瞬間に汚れる。② Roughness は魂——摩耗、油汚れ、新旧、すべてこれが語る。キャラが様になるかどうかの 7 割は粗さで決まる。

/ 03 · 2 つの攻め方

AI に丸投げか、手動で作り込むか?

AI 丸投げ

Meshy のテキスト / 画像からテクスチャ生成。一言で PBR 一式(下地 + 粗さ + 金属 + 法線 + 自己発光)が出る。背景キャラや素早い色試しには十分。

分単位 · コントロール弱い

Substance 手動

Substance Painter で、06 のベイクテクスチャに摩耗を駆動させ、レイヤー + マスクで全部制御。ヒーローキャラの天井。

遅い · 完全掌握

ハイブリッド

AI で下地を出し、Substance で作り込む。退屈な下塗りを AI に省かせ、あなたは顔・継ぎ目・物語のディテールに労力を注ぐ。

速くて制御可 · 本節の推し
/ 04 · ベイクテクスチャの使い方

モジュール 06 の手間が、ここで報われる

Substance では、06 でベイクしたテクスチャは眺めるためではなく、ディテールを「駆動」するためにある——プロシージャルにリアルな摩耗を生成でき、手描きより 10 倍速い:

Curvature 曲率 → エッジ摩耗を駆動:出っ張ったエッジが自動で金属を露出 / 塗装剥げに。

AO オクルージョン → 凹みの汚れ溜まりを駆動:隙間や窪みに自動で埃や汚れが溜まる。

Material ID → 領域を一瞬で選択:クリック一つで「金属パーツ全部」や「革全部」を選び、個別にマテリアルを当てる。

/ 05 · 工程を順に

一言の prompt から、完成テクスチャ一式まで

7.1
AI で下地の初回パス

まず Meshy に自分の UV 上で下地を一版貼らせ(enable_original_uv を ON)、完全な PBR の出発点を得る。prompt は具体的なほどいい:素材 + finish + 色 + 摩耗の度合い + スタイル。

パーツ分けされたキャラは、マテリアルスロットごとに別々の prompt を与えるか、Meshy の部分リテクスチャ(ヘルメット / 剣を選んで個別に変更)を使う。

Meshy テクスチャ · テキストから生成
[材料+颜色+做工+磨损], PBR, [stylized game / semi-realistic],
clean readable surface

示例: weathered steel armor with gold trim, muted blue cloth,
leather straps, subtle edge wear, stylized game character, PBR
💡「陰影除去」(remove highlights/shadows)を ON にして下地をフラットに——これこそ PBR が求めるクリーンな albedo で、光はエンジンが当ててくれる。ChatGPT を使って曖昧なイメージを上のような具体的 prompt に落とすと、命中率が上がる。
7.2
Substance に入れてベイクテクスチャを紐付け
  • UV 付きのローモデルを Substance Painter に読み込む。
  • 06 でベイクした Normal / AO / Curvature / ID / Position / Thickness を Mesh Maps に紐付ける。
  • AI の下地は下地レイヤーとして読み込んでおき、あとでその上に作り込む。
7.3
ベースマテリアルを敷く
  • ID マスクでパーツごとに区分:金属・革・布・肌それぞれにレイヤーグループを作る。
  • 各グループにまずスマートマテリアル / ベースマテリアルを敷き、base color + 粗さ + 金属の大きな方向を決める。
  • この工程でキャラをまず「それっぽく」する。ディテールは後で足す。
7.4
ディテールと物語を加える
  • 曲率駆動のジェネレーターでエッジ摩耗を加える(金属の縁が白く露出、塗装が欠ける)。
  • AO 駆動で凹みや隙間に汚れ・埃を溜める。
  • 手描きで仕上げ:顔、傷跡、紋章、継ぎ目の違和感は、自分の手で描く。
  • 物語を語れ:このキャラは新装備か、それとも歴戦の兵か? 摩耗の位置と度合いこそが叙事だ。
7.5
粗さ / 金属度を調整
  • 金属は金属らしく読ませる:金属度を最大にし、粗さに変化を(指紋、油膜、擦り傷)。
  • 肌 / 布は非金属:金属度は 0、粗さでシルク(滑らか)と麻(マット)を描き分ける。
  • ライトを回してハイライトを見る——PBR が正しいか確かめる最速の方法だ。
7.6
自己発光 蓝猫の看板

光るべき場所に Emissive を:エネルギールーン、スクリーン、ランプ。目に金色の自己発光を入れると、暗がりで光る——これが蓝猫の看板 🐾。

7.7
書き出し
  • 対応エンジンの書き出しプリセットを選ぶ(Unity / Unreal / glTF)。チャンネルのパッキングが自動で正しくなる。
  • base color がフラットか確認(光影がベイクされていないか)。
  • 解像度:主役は 2K〜4K。char_basecolor / _roughness / _metallic / _normal / _emissive と命名し、07_texture にアーカイブ。
/ 06 · 肝心の規律

3 つの鉄則

① 下地はフラットに、光はエンジンに任せる。陰影やハイライトを base color に描き込むのは初心者の最も致命的なミス——光を変えた瞬間に全部汚れる。

② 粗さで物語る。同じ金属でも、新旧・油汚れ・摩耗はすべて粗さに宿る。色よりトーンを決める力がある。

③ ベイクテクスチャに仕事を任せる。摩耗や汚れ溜まりは曲率 / AO でプロシージャルに生成し、一筆ずつ手描きするな——遅いし嘘くさい。

/ 07 · よくある失敗

これらの落とし穴は、光を変えるとバレる

陰影を下地に描き込む → エンジンがライティングした瞬間、偽の影が本物の影に重なって汚れる。
粗さが一律で単調 → どのマテリアルもプラスチックのような質感に見える。
金属度に中間グレーを乱用 → 金属にも非金属にも見えず、不気味になる。
摩耗を全部手描き → 遅いし不自然。曲率 / AO 駆動に及ばない。
AI の下地を修正せずそのまま納品 → 継ぎ目や顔が近景に耐えられない。
書き出しプリセットとエンジンが不一致 → チャンネルがずれ、エンジンで真っ黒 or 発光する。
解像度不足 / 光影を抜いていない → 近景でぼやけ、光を変えると汚れる。
/ 08 · 本節の成果物

これらにチェックが付いて、はじめて合格

PBR テクスチャ一式下地 / 粗さ / 金属 / 法線 / 自己発光
下地がフラットで、光影を含まないエンジンのライティングで汚れない
マテリアルが正しく読める:金属は金属、布は布らしく光を回してハイライトで検証
摩耗 / 汚れはベイクテクスチャ駆動、顔は手修正物語があり、近景に耐える
ターゲットエンジンのプリセットで書き出し、命名してアーカイブ→ 07_texture
/ 09 · 次に進む前のセルフチェック

🐾 3 問、全部通れば GO

  1. ライトを回して、どの素材も正しく読めるか(金属は反射、肌は柔らか、布はマット)?
  2. 下地はフラットで、光影を含んでいないか?
  3. テクスチャをエンジンのプリセットで書き出し、命名してアーカイブしたか?

▸ 3 つとも通過 → モジュール 08 へ:リギング + アニメーション(🐾 一緒に練習、最後の難関)。